Linux講座にようこそ。このページは「C言語プログラミング入門 - 第14章.ライブラリ関数」です。

C言語プログラミング入門

14. ライブラリ関数(1/36)

14.1 ライブラリ関数とは

C言語で開発するプログラムは、通常、複数の関数で構成します。これはプログラムの機能が多くなると、ソースプログラムの行数が増えますので、1つの関数で全てを記述してしまうと、複雑で分かりにくいプログラムになってしまうからです。機能単位に関数に纏めることにより、見通しの良い分かりやすいプログラムになる可能性があります。

プログラムを関数に分割して行くと、どのようなプログラムでも共通的に必要な関数が見えてきます。例えば、標準入力から入力したい、あるいは文字列を連結したい、といったようなことです。この様な関数は個人で作ることは勿論出来ますが、予め用意しておいて皆で共有した方が効率的ですし、不良の入り込む確率も小さくなることが期待できます。このようなことから、C言語では共通的に必要であろうと思われる機能の関数をライブラリ関数という形で提供しています。

関数を使うには関数プロトタイプ宣言や関数内で使用している定数等が必要になりますが、それらはヘッダーファイルとして提供されていますので、ライブラリ関数を使う場合はヘッダファイルの取り込みが必要です。逆に考えれば、ヘッダファイルを指定しておけば、関数プロトタイプ宣言や定数等を一々指定しなくてよい、ということになります。

ライブラリ関数はライブラリファイルという形で、いくつかのファイルに纏められています。UNIX系OSの場合は/lib/や/usr/lib/及び、/usr/lib64/以降に用意されているファイルで、拡張子が「.a」および、「.so」のものです。

ここではANSI規格に定義されているライブラリ関数の使い方を、次のようにグルーピングして説明します。